櫻桃庵はわが弊屋のことです。小さな庭に植えた苗木がいつの間にか大きくなりました。俳句や本や映画や友達のことなんかをぽつぽつ書く日記です。 2007年から2010年までmixiに引っ越していたため更新できておりませんでしたが、此方も少しずつ書いていきます。

2007年6月10日日曜日

映画 「あなたになら言える秘密のこと」

監督イザベル・コイシェ 主演サラ・ポーリー
以下ネタばれもあるのでこれから観ようという人は避けたほうが良いかも? です。

このコンビは「死ぬまでにしたい10のこと」のふたり、ちょっと警戒です。前作は貧しいが幸せだと思っていた若い主婦が不治の病で余命数ヶ月と告げられ、子供達にメッセージを残すことに始まり、不倫まで悔いの残れないようにしまくって、自分の後添いの世話までして・・・というような、ちょっとひねった知的な女性にお涙頂戴を仕掛ける悪い映画です。
今回は工場で働くイワクありげな女の人、判で押したように精勤、喰う物もライスと唐揚げと林檎半分だけ。そんな彼女が精勤過ぎて組合から睨まれ長期休暇をとらされて旅に出るというやや無理のアル展開です。彼女がもと看護婦であること、油田で大怪我をした男のために休暇を利用して看護を申し出る。男にもイワクが・・ 人のいない海上油田でのさまざまな出来事で心を開いていく主人公・・・。
彼が秘密を語ったことで、彼女もなぜ自分がすべての感情や官能を捨て去ったかを語る。
ここで旧ユーゴの戦乱のなかで彼女が負った女性として生を閉ざそうとするほどの悲惨な体験。
ここでまた女性観客は泣かされちゃうのか?

とても重い内容を癒しの映像でとても綺麗に撮っているし、一見ハッピーエンドで終わっているのですが、女性の共感方程式の幕の内弁当のような感じを受けた瞬間に、私の頭の中で「トカトントン」という音が聞こえてきて、冷めてしまいました。この感じ方の悪さのほとんどは自分の捻くれとわかってはおります。お許しください。
そんな私でも泣きたいときはストレートに難病純愛物などを選択します。
またその話はいずれ

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