櫻桃庵はわが弊屋のことです。小さな庭に植えた苗木がいつの間にか大きくなりました。俳句や本や映画や友達のことなんかをぽつぽつ書く日記です。 2007年から2010年までmixiに引っ越していたため更新できておりませんでしたが、此方も少しずつ書いていきます。

2007年3月17日土曜日

栗のチーズケーキ (ラグタイム)


おなじみのラグタイムでこの一年ほどライブの手伝いをしている博子さんは、フランス料理店で働ながら料理、ケーキの研究をしています 。
ピアニストの小池純子さんが「ニューヨークで食べた」という怪情報をもとにチョコレートチーズケーキ(ブラウニー)を開発、その後小池さんが「栗のチーズケーキもたしか・・・」というさらにアヤシイ情報で開発したのが写真です。 どちらともまんまとラグタイムの商品になってしまいました。
両方とも情報源の怪しさを超越しとても美味しく濃厚なケーキです。まだイカス名前がつかないので「栗のチーズケーキ」ですが、どなたかよい名前をつけてくれませんか。

二葉「ばら寿司」 (神楽坂)

会社の近くには神楽坂があります。
古くからの花柳界で今でも格式のある料亭や老舗があります。近ではアイドルの出たドラマの舞台だそうで、女性客が急増しているようです。

そのなかでもよく雑誌にのる二葉というばら寿司の店が、坂の途中にあります。夜はコースになりますが、ランチは1500円で食べられます。八割方が女性で男性は家族連れが散見される程度ですが、私はたまに1人で行きます。
胡麻と刻み海苔、鮪、イクラ、数の子、卵焼、カニカマ、椎茸煮・・・といまや別に豪華な具材はありません。たれも甘めで、味噌汁も麹入りの白味噌で全体に女性向けなのかもしれません。
芸者さんんが着物を醤油で汚さない工夫で生まれたというエピソードを聞いたことがあります。

伝統を守るということと、進歩が無いということは紙一重です。私はこの店を手放しで褒めることは出来ませんが、懐かしい東京の味としてなんとか生き残って欲しいと勝手に思う1人でもあります。

卒業

全国的に卒業シーズンです。

袴を穿いた女学生の姿をみるのはこの時期だけです。
これが正装ならば、たまには授業にもその格好で出てみたらよかったのに
と残念に思います。
付添うお母さんたちが私よりもみな若くなってきているのには愕然としますが
母娘の一つの晴れ姿でしょうね。

卒業や通学船の袴たち

2007年3月16日金曜日

カフェラグタイムライブ 蜂谷真紀+続木力

今日もラグタイムのライブ。蜂谷真紀さん(ヴォーカル、ピアノ)と続木力さん(ハーモニカ)のDUOです。続木さんはお初ですがとても素敵なハーモニカ奏者です。土の匂がしてくる力強さと都会的な「街場」の感覚があります。
リコーダも吹いてくれたのですが実に味があります。昔の音楽の授業を思い出しますが、蜂谷さんの透明感のある歌声によく響いてむしろ芳醇です。

ところで好きな女の子の縦笛をこっそり吹いたりなんかしたことはありませんか。

濡れた目のおのこブルースパープ吹く

春の水

「春の水」は文字通り春の季語です。雪も凍りも解けて、川を流れる水も温んできます。コップの中にも、バケツの中にも春の水は忍び込んできます。必死に試合をしているボクサーの欲しがるのも春の水なのでしょうか。なんか弱そうですねえ。

セコンドのボトルの中も春の水

2007年3月15日木曜日

アケタの店深夜ライブ(渋谷毅)


アケタの店で渋谷毅のピアノソロを聞いてきました。


この人も蜂谷真紀さんのライブで知ったのですが、冒頭のソロでジャーンと鳴らしただけで持っていかれてしまうような感覚で、泣きそうになったことを覚えています。
峰厚介さんなんかともオーケストラを組んで活動しているし、60代後半とは思えないバイタリティなのですが、ご本人は実に淡々と弾いています。

私見ですが、私のなかのベストオブソロピアノ、ベストオブ歌伴です。


前述の「新寿司」のあと、登戸から西荻まで移動し、満喫で時間をつぶし24:00がらのミッドナイトライブ!完徹明けで36時間目に突入していたせいかモーローとしてましたが、そんな気分にきれいな春の水を流し込むような演奏でしゃっきりいたしました。
しゃっきりした後、午前2時に放り出されるのがこのライブの欠点ですが、始発が動くまでの3時間のジョナサンの寂しさもまたちょっと好きであります。

2007年3月13日火曜日

新寿司 (登戸)

ラグタイムの常連のT社長が、地元に強烈に美味しい寿司屋があるというので、先週の土曜日に登戸に集合しました。常連たちは半信半疑で千葉や川越なんぞという遠地からわらわら集まったのです。
連れて行かれたのは歩いて10分程の住宅地で期待感はどんどん低下であります。構えも店に入ってもちっとも豪華さはなく「大丈夫かよ~」と思いながら着席です。
ところが…T社長疑ってごめんなさい!であります。
掛け値なしに美味しい店です。

・鮑の肝和え
・馬糞雲丹
・茹タラバガニ (味噌に仕事がしてあります。)
・牡蠣の柚子みそ焼き 
・スペイン産鮪のヅケ
・鰆握り
・鮪カマ握り
・カマ焼き
・鯛握り
・鯵握り(愛媛県三瓶町産)
・大トロ握り
・小肌
・浅蜊味噌汁
・マスの筋子握り (酒粕と味噌に漬けてあった!)
・牡蠣握り
・卵握り

思い出せるだけ書いてみましたがすべて驚くほどの新鮮さとよい仕事
で感動させていただきました。
店主が褒められたがり屋さんなのがちょっと可愛いですがご愛嬌です。
美味しいものを厳選するのでネタ数は少ないといっていました。
したがってお好みよりも、今回のように「おまかせ」がお得とのことです。

〆て¥8,000+飲み物代位でした。ご馳走様でした。

小肌好きな私は連休明けのシンコ(小肌ジュニア)が出るころにまた訪れるでありましょう。 (写真は下戸の店主が選りすぐったさっぱりとした濁酒 下戸の私も少し舐めて納得?)
044-933-2338 

親方の薀蓄長し浅利汁

映画「上海の伯爵夫人」

「上海の伯爵夫人」を観ました。「日の名残り」のカズオイシグロ脚本です。落魄した美人貴族と家族をテロで失って厭世に囚われた元外交官の恋。第二次世界大戦前夜の魔都上海の世界観。うーん俳句の世界では「付きすぎ」といいますなあ。ややクサイメロドラマです。真田広之が重要な役どころでちゃんと演じてはいるのですが、クセのある役なのでもっと怪演してもよかったのにと中途半端に見えるのは私が日本人だからかも知れません。…と酷評しましたがヒロインは悲劇性のある美人で好きです。大叔母役がヒロイン役の実母で義母役が叔母というキャスティングは面白いですね。偏愛している姪をヒロインに取り戻され号泣する小姑がやけに存在感あるなあと思えば子役の実母とは、なんて身内っくな配役なんでしょう。…と結局は結構楽しめました。

2007年3月11日日曜日

カフェラグタイム

飯田橋の近くに「カフェラグタイム」があります。自らを「好青年」と呼ぶマスターとお姉さんがやっている珈琲店です。JAZZと珈琲が大好きなマスターが20年前にオープンしました。いわゆるJAZZ喫茶ではないので、大音響のオーディオはありませんが、いつも流れるJAZZと楽しい会話と、おいしい珈琲を提供してくれています。

土地柄多い出版関係者、文筆業、カメラマン、デザイナ、女優、チェス名人、占い師と多士済々のサロンという側面もあり、音楽だけではなく、映画、文学、落語などの話題も繰り広げられています。前にも書きましたが私が俳句に出会ったのもこのお店です。(女子高生や近所の主婦、私のような一般会社員もたくさんいますので敷居は高くありません。)

木金の夜に行われるライブは様々なタイプの名人が登場します。20人位で満員の店なので、演奏者の距離も近く大店にはない臨場感があります。お近くの方はいらしてください。志ん八はたいがいおまちしていますよ。
http://dagashi.org/fujimi/ragtime.html

しやばどうびや店に二十の冬巡る